55205e0b-sタニノ・クリスチーをお手本に形を真似して靴を作ってみようとした時の話です。初心者ですので既成の木型を利用して修正を加える方法です。しかし形が全然違いますので修正の範囲を超えています。木型の設計法を知らずに大きな修正を加えるのはかなり無理があります。

1c7453c6-s足と木型と靴の形の関係がわからないのでどこをどうすればよいのか見当が付きません。タニノ・クリスチーの特徴として中心線がつま先の外側にのびているように見えました。靴の様子を見て木型に反映させていったのですが不自然にひねくれた形になってしまったような…



木型はまあなんとかでき上がったので次は甲革の型紙作りです。中心線を基準にデザイン用のテープを貼って半分の型を取ります。それを写してから左右をひっくり返してまた写すと片足分の型紙になります。ところが私の木型は左右のラインが違い過ぎて基準になる中心線を引くことができません。

いろいろ工夫してようやく型紙を取ることができました。それで一応仮靴もできたのですがすごく履きにくいです。履いた時に形が変わってしまうのです。足型に合わせてデザインしたはずなのに不思議です

P9120023-2履きにくい部分に修正を加えて行くと中心線が見えてきました。靴の製造上の都合ではなく足にとっての必要性で設定されるみたいです。靴の形は起伏に富んで複雑な曲面を描いていますのでそれぞれの部分にかかる力がまちまちです。足が入ると靴に力が加わりますがその力がうまく釣り合うようにしないと履きにくいです。その辺の事と関係あるようです。

TANINO CRISCIの靴をよく観察すると底面の中心線と甲革の中心線が違っていてしかも右足と左足とで全体の形が違います。どうすればいいのか見当もつきません。考えてもわからないので仮靴を作っては木型修正を繰り返しました。

今では知識が増えたので改めて見ると変なところがたくさん目につきますがこの時はもう限界でした。材料の加工だけでも大変ですけど形がどうなのか判断するのがすごく疲れるのです。めまいがして頭が痛くなって来ます

普段から物をしっかりよく見る習慣をつけるように心がけることにしました。それで気付いたのですが水平な線が傾いて見えるのです。しかし急には改善せず能力の限界を感じました。最終的に靴の形にはなりましたがまともに履けたもんじゃありません

このことは姿勢と関係があるようです。参考記事はこちらです

タニノ・クリスチーの靴はいろいろとすごいですがまず木型の設計がものすごいのだろうなあと思います。そしてその形に仕上げるための型紙の作り方もすごいと思います。イギリスの会社のように同じような靴ばっかり作っていれば楽でしょう。ところがタニノ・クリスチーは靴ごとにきれいに見える木型を作るので大変でしょうね。

完成度が高いと思われるモデルもあっさりとやめてしまって常に新しいものを作り続けています。履き心地を追求するためにはそういう作業が必要なのでしょうか?それともイタリアの本店に行くと古いのもあるのかなあ?