この記事は疑問が残りますのでTANINO CRISCIの靴の形について別ブログの「TANINO CRISCI実験記録」で研究を続行中です。



昨日の記事『TANINO CRISCI化計画失敗』でタニノクリスチーの中底のセッティングの理由について考えましたがその続きです。

参考文献として足の運動機能について検索してこちらのサイトを見つけました。
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足のこのような動きの特性に合わせてあるようです。

歩く動作の中でこういった状態になる場面として後ろ足のつま先で蹴る時のことを考えましたがちょっと違うカンジです。




後脛骨筋の働きということなので調べてみると

【後頚骨筋の主な働き】
足関節を底屈する。足関節を内反する。

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足の動きの用語はこのような意味があります

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こういった動きですのでつま先立ちに限ったことではなかったのです。

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そういえば昨日の記事でも書きましたように別のメーカーの靴を改造した結果うまく行かず足首が不安定になり歩きにくくなってしまうという失敗をしています。中心線の設定や中底の傾きの機能として横方向の運動を考えがちでしたが内反と底屈がセットで発生することに着目すると別の観点が必要になりそうです。

先ほどのサイトを改めてよく読むとこんな解説もあります。足首の捻挫についてです。”足を底屈すると不安定になり内側にひねってしまう”
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説明がヘタなのでどうしたらいいかわかりません。とりあえず気付いた点から書いて行きます

底屈ということは歩く時に前に出した足の裏全体が接地した状態です。一般的にはかかとから着地がよいとされているのですがその方が足首が安定するからでしょう。その点を無視すればかかとだけでなく足の裏全体で着地する方が膝や腰への衝撃が少なくて負担が少ないはずです。そこで足の裏全体で着地してみるとそのままの状態で脚が突っ張ってしまい前に進めません。やはり足首が不安定になるので体が危険を察知してブレーキをかけるみたいです。

受け身の状態で足首がのびると不安定なのでしょうが意識して積極的に行えば安定するのでは?ということで先ほどの後脛骨筋の機能を発揮して底屈と内反を起こした動きで歩いてみました。そうしますと足の外側のアーチから着地してから速やかに足裏全体に荷重が移りながら太腿が旋回して上体が自然に前に出るといったスムーズな動きができました。

歩き方については別ブログで研究続行中です

79303c27タニノクリスチーの靴は後脛骨筋の作用による足の底屈に伴って起こる内反の動きに対応した中底の形に作られているようです。このことによって歩く時に前の足が足の裏全体で着地する動きができるようになります。後脛骨筋は足のアーチを支える働きもしているのでこの筋肉の機能を充分に発揮できる靴には履きやすさを感じるのだと思います。

この筋肉は足の骨の舟状骨、全楔状骨、立方骨、第二~第四中足骨に付着となっています。







Item02以前歩き方を調べたときに足の裏全体を着地して歩く方がよいという趣旨の記事を見つけこんな商品の宣伝が出ていました。

足裏のバランスを整える三本指ソックスということですが後脛骨筋がつながっている指を意識することによって機能を引き出すことができるのかもしれません。


taninocrisci-2413タニノクリスチーのハイヒールはとてもきれいでどのようなセッティングなのか気になるのですが現物を見たことがないのでよくわかりません。足の動きや状態は違っても同じような原理で作ってあるように感じられるライン取りに見えますが…

性別だけでなくいろいろな形の靴がありますし具体的な歩きはどうなのかとか不明瞭な問題もありますがこのような基本理念に基づいてタニノクリスチーの靴は設計されていると考えると納得できることも多いです。

後脛骨筋は土踏まずのアーチを引っ張り上げるという大切な役目を持っています。筋力が衰えると足のトラブルの原因になりますのでちゃんと鍛えておきましょう。
参考サイトへ

ふと思ったのですが同じようにアーチを支えるための重要な筋肉として長腓骨筋があり短腓骨筋も補助的に働いています。これらは足を外反させる働きがありますので後脛骨筋の内反運動と競合してしまいます。タニノクリスチーの中底の微妙な傾きや中心線の設定法はこのバランスをとるためかもしれません。